自分と他者の境界線
- O
- 2017年2月19日
- 読了時間: 2分

カウンセリングを受けに来られるクライアントさんの中で自分と他者の境界線が曖昧になってしまう人がとても多く、
自分の感情なのか、相手の感情なのかわからない
自分の責任なのか、相手の責任なのかわからない
その辺りの曖昧さがクライアントさん自身を苦しめています。
自分のせいで相手が不快になる
自分ががんばれば、相手の気分が良くなる
相手は○○思っているだろうから、こうしよう
相手が望むから、こうしよう
などなど。
こうやって文字に書き出すとおかしなことはわかるのですが、自分の身に降りかかると、その辺がぐちゃぐちゃになってしまいます。
この境界線のことをバウンダリーといいます。
適切なバウンダリーが持てないと親子でも恋人でも職場でも友だちでも適切な人間関係が保てません。
1人の大切な人間と1人の大切な人間の関係が作れないのです。
私も1人の大切な人間、相手「も」1人の大切な人間という感覚が持てるようになると、自然とバウンダリーも持てるようになります。
バウンダリーが引けない原因は一概には言えませんが、多くは幼少期の経験が影響していると考えられます。
また極度のストレスに晒されることも影響します。
どちらにしても心のバリアが弱くなり、自分を大切に思えないと、何事も境界線の見極めが難しくなると言えそうです。
バウンダリーを引けるようになるには、まず自分を信用することから始まります。自分を信用できないことで自分で選択し、決定することができません。また自分を信用できないので、他者を信用することもできません。もしくは相手を見極めることをせずに信用してしまうなど、他者に対しての距離を保つことができません。
従って相手の希望を丸呑みするか、完全に拒否するかと2つしか道がなくなってしまいます。
次にグレーの状態を抱えることが大切です。世の中の全てのことは白か黒かで測ることはできません。グレーな、なんとなくはっきりしない、ちょっとモヤモヤする状態、そういう不安を抱えていく力を養います。
ちょっとの不安があろうとも、私は大丈夫と思えるようになると、安心して過ごせるようになります。
「関係」は1人で作ることはできません。相手とのコミュニケーションやネゴシエーションの上で少しずつ積み上がるものです。
人とうまく付き合えないという方はぜひバウンダリーを意識してみて下さい。
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